日頃、皆さんが稽古される合気道と言う日本の武道は、ただ単に丈夫な体になると言うだけではなく、礼儀正しく、秩序を求め、規律を大切にするものであります。
21世紀に入り、日本の社会が求める立派な人格者になるよう稽古を通じて努力してください。
合気道では一番大切にしているものが「呼吸力」です。
その意味で、日常の稽古始めに 1.体の転換 2.片手取り呼吸法 3.諸手取り呼吸法を毎回、繰り返して行っています。
合気道の技は基本技、応用技、変化技と無数にあります。試合形式を取らないため、稽古仲間との間で同じ技の型でも無数に変化していきます。
永年稽古を続けていると「呼吸力」がついてくると同時に個人特有の技を作り上げていくものです。
日常何処でも可能な基本的な鍛錬法として、次の手順により呼吸力を養ってください。
1. まず、静坐をします。
姿勢を正しく膝をピタリとすえて、ゆっくりした気持ちで背筋を伸ばす。
2. 半眼に開き、口をとじて鼻から静かに深く外の氣を上丹田(眉間の中央)に集めるように吸い込みます。
3. 集めた氣を喉から中丹田(みぞおちの奥)にまで下げ、我慢できなくなるまで留めておきます。
4. 肩の力を抜いて、口から静かに外へ吐き出し下丹田(へその下)に集中しながら吐ききってしまう。
上記を 2.~ 4.迄を繰り返します。
また、氣を吸う時は「フー」 吐く時は「あ-い-き-ど」と口の開け方を代えながら量を調整するのがコツです。
これで身も心もすっきりすることでしょう。
これでも物足りない人は、更に木刀による素振りで「呼吸力」を鍛錬することが出来るのです。